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HOME > 院長のひとり言 > インスリン抵抗性と多嚢胞性卵巣
院長のひとり言
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インスリン抵抗性と多嚢胞性卵巣
妊活をしているならインスリン抵抗性と多嚢胞性卵巣の関係性について、抑えておいてもらいたいと思います。
生殖年齢女性の6〜10%に多嚢胞性卵巣症候群が認められると報告されており、決してまれな疾患ではないんですよね。
多嚢胞性卵巣の判断基準としては
1.月経異常。
2.多嚢胞性卵巣の超音波所見。
3.血中男性ホルモン高値、またはLH基礎値高値でFSH基礎値正常。
この3つになります。
で、今回は3の部分に関わるインスリン抵抗性と多嚢胞性卵巣の関連をお伝えします。
まず、インスリンは血糖値の調整をしているホルモンになります。
血糖値は通常、インスリンの作用によってある程度一定の範囲に調整され、維持されているんです。
血糖値の濃度が高くなると膵臓からインスリンが分泌され、血糖値を下げるように作用します。
逆に血糖値の濃度が低くなるとアドレナリン、ノルアドレナリンと言われるホルモンが分泌されて血糖値を上げるように働きかけます。
このように体は様々なホルモンを駆使して常に血糖値をある一定の値に保とうとしているんです。
しかし、血糖値を急激に上げるチョコレートやケーキ、アイスクリームなどの砂糖食品やパン、パスタなどの小麦、糖質が高いものばかり食べていると、血糖値が上がりっぱなしの為、インスリンは常に分泌され続けてしまいます。
インスリンを分泌し続けていれば、やがて膵臓が疲弊してしまい、血糖調節がうまくいかなくなってしまうんです。
最終的にはインスリンを分泌しても血糖値を下げられず、さらに膵臓が分泌を続けると、インスリンの効きが悪くなる状態を引き起こしてしまいます。
これをインスリン抵抗性と呼んでいます。
では妊活においてこれの何が問題なのか。
インスリン抵抗性があると高インスリン血症というものを引き起こしてしまい、実は男性ホルモン作用が強く現れる事につながるんです。
卵巣内の男性ホルモンが過剰になってしまう事によって嚢胞性卵巣の諸症状をもたらし、内分泌に異常を起こした結果が排卵障害という事です。
高インスリン血症はIGF-1というものを介してLH(黄体形成ホルモン)の感受性を高めるため、多嚢胞性卵巣のようにLHレベルの高い方の場合にLHが本来持っている男性ホルモンの産生亢進作用がより強く出てしまうんです。
卵巣内の男性ホルモン濃度の上昇は卵胞の発育抑制や卵子の質の低下につながる可能性があるんです。
この事からわかるのが、糖質摂取を見直す事も妊活の1つだと言う事。
普段から甘いものを食べる習慣やコンビニなどで菓子パンや調理パン、パスタを買っている人は要注意ですよ。
インスリン抵抗性、多嚢胞性卵巣って生活習慣の長年の蓄積ですから、しっかりと見直しを図って体質改善を進めて下さいね。
参考になれば嬉しいです。
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(ホリスティック鍼灸サロン Wiz) 2018年5月15日 23:05
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