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院長のひとり言

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呼吸も不妊に影響するんですか?

呼吸も不妊に影響するんですか?

呼吸の重要性


今も、意識するしないに関わらず呼吸を繰り返していますよね。


人は平均、1分間に15~20回も呼吸しているといわれ、1日に換算すれば約3万回です。


生きていく為に必要なエネルギーは、呼吸によって取り出しています。


息を吸って体に取り込んだ酸素は、細胞内で有機物を分解する過程で使われます。


その際にエネルギーが得られるんです。


少し小難しいですが、細胞の中で酸素を用いて、酵素が有機物を分解し、そこからエネルギーを取り出すしくみを呼吸といいます。



呼吸が浅いとどうなるの?


なにかとストレスが溜まりやすい現代社会、胸で浅く呼吸している人はとてもたくさんいますよね。


実は浅い呼吸を続けていると自律神経のバランスが崩れたり、血液の流れが悪くなり免疫力も低下、卵巣への栄養供給にも支障がでてきてしまうんです。


横隔膜には自律神経が集中しているので、自律神経の動きも鈍くなり、たとえば夜になっても副交感神経が優位にならず「休息の質」が悪くなります。



短い胸式呼吸は交感神経を刺激し、これに疲労や心の動揺、怒りなどが加わると呼吸はさらに浅く激しくなって、より交感神経が働くようになってしまいます。


短い胸式呼吸では吸い込んだ空気は肺の中にまで到達せず吐き出されるため、肺には炭酸ガスなど不要なものが溜まります。


この状態が長く続くと、血液循環が低下したり、自律神経のバランスを崩してしまうんです。


するとまたストレスが溜まりやすくなる、という悪循環に。





そして、酸素がないと体に必要なエネルギーを作り出すことができません。


細胞での呼吸は、細胞小器官のミトコンドリアで行われ、酸素エネルギーを作っているんです。


ミトコンドリアがいなければたちまちエネルギーを失って機能停止してしまうわけですから、呼吸によってミトコンドリアに栄養と酸素を供給し続けているんです。





卵子のエネルギーはミトコンドリアが酸素を使って作ってる


ミトコンドリアは、細胞内でエネルギーの合成をおこなっています。


簡単に言えば、酸素をつかって炭水化物を分解し、そのエネルギーを細胞内で使えるATPという形にしている。


この方法は、酸素を使わない場合に比べ、

20倍近い効率でエネルギーを作り出すことが出来る。


この大きなエネルギーが卵子の発育には必要という事。




卵子の老化とミトコンドリアの関係


なかなか妊娠しない場合、よく卵子の質が良くないという言い方をしますよね。


不妊の根本的な要因に卵子の老化が関係しているわけです。


卵巣の老化には大きな個人差があり、不妊症の患者の約20%が早期卵巣老化の徴候を示しているとも言われています。



では卵子の老化、卵子の質というのは具体的になんなのか、細胞質の状態が悪いと言い換えることができます。


その細胞質の質を決めているのもミトコンドリア。


卵子の中には10~20
万個のミトコンドリアがあり、成熟するとき、精子と出会うとき、胚分割をするとき、着床するときにもミトコンドリアが作用していることがわかっています。


子宮内膜に存在するミトコンドリアも、着床の際には重要な働きをします。



不妊症とは、ミトコンドリアが劣化してうまく働かなくなってしまったミトコンドリア病とも言えるのかもしれません。



どうすれば良いのか?


日常でゆったりとした鼻呼吸を心がけましょう。


口呼吸をやめて、鼻呼吸をすることで、血中の酸素と二酸化炭素のバランスがよくなり、自律神経が安定します。


ストレスへの耐性、免疫力の強化、精神的にも安定してきます。



妊活に不安、心配はつきものですよね。


ゆったりとした呼吸は、脳と体の緊張を解き、自ずとよい呼吸、よい姿勢に近づき、心も体も安定してきます。



ぜひ、気づいた時には、「よい姿勢」「ゆったりした鼻呼吸」を思い出してください。


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