院長のひとり言

2人目不妊と帝王切開

妊娠しやすい体質への改善、マタニティから産後ケア、
女性の健康と美容のライフサポートをする いとう鍼灸院 伊藤です。

 

本日のお話は『2人目不妊と帝王切開』

 

日本では現在、帝王切開による出産が増えています。

 

今では約5人に1人が帝王切開で出産しています。

日本で「帝王切開」により出産した人は2014年の統計では
総出産数およそ100万
人のうち19.7%にあたる約20万人と推定されています。 

 

出産数自体は減少しているにもかかわらず帝王切開による出産は
去20年間で約2倍に増えているというから驚きです!!


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帝王切開が増加している背景には女性の晩婚化が進み、
高齢出産や不妊治療による多胎妊娠の増加している事が
あげられる
かもしれません。

 

また医療事故などによる訴訟問題などのトラブルを避ける為に
少し
でも自然分娩に問題がありそうなときは母子の安全を優先して帝王切開を行う病院が増えている事も理由の1つです。

 

医療技術の進歩により帝王切開の安全性が高まり、以前より妊婦さんもあまり抵抗感を示さなくなった事も理由かもしれません。

 

これらの事からも高齢出産や逆子などの自然分娩では危険が伴うケースではお母さんと赤ちゃんを守る事ができるとても有効な出産方でもあるので否定はできない側面もあります。

 

しかし、一度目の出産が帝王切開だった場合、開腹手術を行った後は傷の周りの組織の少なからず癒着が起きる事があります。

 

癒着自体が不妊を引き起こす事は稀ではあると言われていますが、トラブルを引き起こす可能性もあります。

 

しかし、卵管の周囲が癒着してしまうトラブルによって卵巣への血流量が低下し、質の良いエネルギーに満ち溢れた卵子が育ちにくくなってしまうと言う事も。

 

 

そして東洋医学的に考えて、何故2人目不妊と帝王切開が関係していると言えるのか。

 

これは皮膚、筋肉、子宮にメスを入れる事によって体に傷がつき、一度経絡を分断してしまっている事ではないかと考えられるんです

 

縦切りの場合、経絡の1つの任脈と言われる体の中心線上にメスを入れていきます

 

横切りの場合は脾経、胃経、腎経、衝脈とより多くの経絡を分断してしまいます。

 

この為、縦切り、横切りに関わらず妊娠に必要とされる経絡にエネルギーが行きにくくなってしまう事が考えられるんです。

 

瘢痕組織と正常組織の周辺の電磁流量を比較すると明らかに違いを示す事も分かっています。

 

物理的にみても瘢痕組織の電気抵抗は健康な組織よりもはるかに大きいとされています。

 

瘢痕組織は経絡の流れを乱し、組織を介して電磁流量を変えてしまい、臓腑の氣と血液の供給が上手くいかなくなってしまうんです。

 

経絡の流れが滞った状態になってしまうと更にそれに対応する臓器中の氣、血の欠乏を引き起こし、それにより内部の疾患を引き起こしてしまいます。

 

傷の周りの瘢痕組織は瘀血(血の滞り)を引き起こしやすくなってしまう点にも注意が必要です。

 

 

このような事から経絡に妊娠に必要なエネルギーが不足する事が2人目不妊を引き起こしている可能性があります。

 

 

西洋医学では傷が治ったとされている部分でも鍼灸治療では凄く大切にみていきます。

 

勿論、帝王切開だけでなく、盲腸の手術や婦人科の手術痕がある人はしっかりと治療して下さいね。

 



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