血液検査でチェックする項目の1つにFSHの値がありますよね。
FSHは卵巣を刺激して卵胞を育てるホルモンです。
生理3日目~7日目あたりに調べるのが一般的。
この期間に調べるFSHは基礎値といって、卵巣機能がどれくらいあるかをみる指標となります。
卵胞期のFSHの正常値は3.5~12.5(mIU/ml)
排卵期は4.7~21.5(mIU/ml)
高温期は1.7~7.7(mIU/ml)
通常チェックするのは卵胞期のFSHの値です。
この3.5~12.5というのはあくまでも教科書通りの数値なんですが、12.5なら正常値だから大丈夫ということでもないんです。
また、FSHが高くても卵の質は良い可能性もあり、FSHが高いから卵が採れなかったわけではなく、いい卵じゃないからFSHが高かったという事、今の卵の状態がFSHの値を決めるという事です。
数字だけでわからない部分、質の部分なんですが、この考え方が大切なんです。
では何故、過剰にFSHが分泌されてしまうのか。
一番は卵巣機能の低下が考えられるんです。
卵巣の機能が低くなると下垂体から指令が出ているのに卵胞がなかなか育ってくれず、もっともっと指令を出さなくてはと脳下垂体が過剰反応してFSHをたくさん出してしまうんです。
次に不妊治療のホルモン療法による機能低下も考えれます。
赤ちゃんを授かるための不妊治療で卵巣の機能が低下するなんて信じられないですよね。
不妊治療で使うHMGは卵巣に刺激を与え卵胞の成長を促す優秀な薬なのですが、体がHMGに慣れてしまうと少量のHMGでは卵胞が育たなくなり薬の量が増えていくことがあります。
そうすると今度は自力で卵胞を育てようとする力が衰え、その結果、過剰にFSHを放出して卵胞を育てようとしてしまう。
これが高FSH状態です。
卵巣機能の低下には体質改善は必須です。
というよりも、妊活=体質改善=卵質改善なので意識してもらいたいと思ってます。
また、知っておいて欲しい事として、卵はその周期の影響だけを受けるわけではないという事。
その前の周期、もっと言えば半年前と言われたりもしていますので、少なからず3ヶ月〜半年は体質改善、卵質改善が必要なんです。
必ずしも注射した周期の卵が悪いわけではないですし、体質改善さえ進んでいれば多少の影響には耐えられる卵子に育っています。
不妊治療は長くやればやるほど身体的、精神的にもダメージがあるものです。
不妊治療を受ける前、受けている時に関わらず方向性をしっかりと持って、卵子の質を上げる為の体質改善をやっていきましょう。
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