美容と東洋医学的臓器の関係
今日は美容と東洋医学の関係性をお話です。美容鍼を行う上で欠かせない東洋医学的全身治療。「肌は内臓を映す鏡」と言われるように内蔵の状態の良さがお肌の状態の良さにつながります。
東洋医学でいう「内臓」とは「肝・心・脾・肺・腎」の五臓の事です。これは西洋医学でいう心臓や肝臓、肺とは必ずしも一致しません。
「肝」
・新陳代謝のコントロール。
・栄養分を運び、老廃物を回収。
・血液の蔵血機能や血液量の調節機能を司る。
・筋腱、筋膜、靭帯、爪、目の機能を調節する。
・諸器官の機能調節を行う。
・情緒の安定などの自律神経に関与する血液の貯蔵庫であり、血流を調節する。
これらは肌の弾力を作るエラスチンの生成にも深く関わります。その為に「肝」が弱るとたるみやシミができやすく、疲れ目、かすみ目にもなりやすいのです。
「心」
・血液循環系の機能を司る。
・大脳の働きである精神的な活動を支配する。
・睡眠、心臓、血管系の機能をコントロールするなどの働き。
この血液循環系をつかさどる器官の働きが弱くなり気血が不足すると潤い機能が低下し、肌に艶がなくなります。
「脾」
・消化器系の機能を司る。
・血液の運行をコントロール(血尿・血便・皮下出血・月経過多などを防ぐ)。
・全身の肌肉や筋肉、血管を養う機能。
・胃下垂などの内蔵下垂を防ぐ昇清作用がある。
脾は栄養を皮膚に送る器官なので肌の弾力やハリに深く関わっています。この働きが低下すると老化がすすみます。また、肌肉(脂肪層)を栄養できなくなればシワが増えてきます。
「肺」
・呼吸器系の機能を司る。
・皮膚や鼻、喉、気管支、肺臓などをコントロールする。
・感染症などを防ぐ免疫機能を持つ。
・体内の水分の調節を図る体液代謝機能を持つ。
・毛穴の開閉や発汗による体温調節機能を持つ血液や水分を全身にめぐらせる働き。
これらの機能が弱まると皮毛(皮膚)を栄養できなくなり、皮膚に異常が起きやすくなります。その為に肌荒れが起きてしまいます。
「腎」
・生命エネルギーの貯蔵庫。
・全身の成長と発育を促進する機能を持つ。
・排卵や月経、精子、妊娠などの生殖機能を司る。
・体内の水分を管理して尿を排泄する(泌尿器系)。
・空気を深く体内に吸い込む納気作用を持つホルモンに関係しており、コラーゲンの生成や肌の代謝に影響を与える。
「腎」が弱ると肌老化がすすみ、シワ・シミが増えてしまいます。
臓器はお互いに助け合い補い合いながら働きます。ひとつの内臓の働きが低下すれば血液生成や循環が悪くなり、その症状は肌に現れてきます。肌は内臓を映す鏡であり、この変化を受け取る器官なんです。肌の状態で内臓をチェックしてみましょう!
今日から健康的な美肌、美白のエイジングケアであなたのキレイを目指しましょう。