院長のひとり言

不育症について考える

不育症について考える



今回は不育症について考えてみようと思います。

妊活をしていると不育症という言葉を耳にする機会もありますよね。

不育症は一般的に3回以上流産を繰り返すことをいいます。

妊活を頑張ったり、ツライ不妊治療を経験し、喜びの妊娠から流産になってしまうことは1回でも相当なストレスがかかりますよね。

それが繰り返されると精神的にも相当な負担がかかります。

流産の原因は60~80%は染色体異常などの胎児側の因子と言われていました。

それらは繰り返される事は少ないとも言われいましたが、年齢とともに染色体異常などの胎児異常は増加する事はわかっています。

年齢別の流産率は平均で15%、35歳で20%、40歳で40%、42歳で50%といわれています。

その他の母体側の因子として、自己抗体などの免疫異常や血液凝固の異常などもあり、それらは病院で調べることも必要かもしれません。

とはいえ、少し前までは2回流産された方が何もしないで再度妊娠されたときの妊娠成功率は80~90%ともいわれていました。

しかし、昨今はこの不育症、流産の確率が上がっているように感じています。

僕たちはそれを卵子の劣化の問題だと考えているんです。

卵子は年齢と共に老化していく事は当然あります。

しかし、3回以上の流産が続いている場合、染色体の異常よりも卵子自体の質の低下が不育症、流産を繰り返してしまう問題といえるんです。

今から90年程前は40歳での出産、45歳以上の出産は当たり前の事でした。

けれど、現在は40歳は高齢出産、45歳以上では超高齢出産などとも言われる事があります。

現在と90年前では何が違うのでしょうか。

それが卵子の質の低下。

老化ではなく、劣化というものなんです。

では何故、卵子の劣化を招いてしまっているのか。

これは社会的な背景、生活習慣の変化が一番の問題と考えられるんです。

90年前に比べ、食事、運動、睡眠のバランスが崩れている事により、妊娠、出産までいきつく体の状態、卵子の質ではなくなってきているという事。

妊活は体質改善をする事と常にお伝えしています。

体質改善=卵質改善→妊娠体質

これをしっかりと腑に落として下さい。

いくら技術が発達し、受精、着床までもっていけても母体の状態、卵子の質が悪ければ出産まではいきつけません。

不妊治療を受ける、受けないに関わらず、妊娠を意識したら、まずはご自身の体に目を向けて下さい。

それが、出産までいきつく最短ルートだから。

あなたの前に道はありません。あなたが歩んだ後に道ができるんです。

正しい道だったかどうかは結果が示してくれるはずですよ。


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