院長のひとり言

運動不足が不妊を招く

運動不足が不妊を招く



原因不明の不妊の方の多くが妊娠に必要なエネルギーが足りていません。

どっかのCMと似たようなキャッチコピーですいません。

漠然とエネルギーと表現するんですが、これは卵胞が卵子を排卵したり、卵子が受精したり、分割していくエネルギーになります。

体はまず生命維持に必要な心臓や消化器官などに優先的に血液を送っています。

運動不足の人はこの血流が滞りやすいという事が問題視の1つとされているんです。

血液循環が悪かったり、細胞のエネルギーが足りなければ、子宮や卵巣などの生殖機能は成熟することができません。

血液は酸素や栄養分を運ぶため、血流が悪くなってしまえば子宮や卵巣に栄養が行き届きにくくなってしまいますよね。

さらに熱の生産量が多い筋肉が減少すると、生命維持活動に必要なエネルギーである基礎代謝が下がり、体温が低下して体が冷えてきてしまうことにもつながります。

健康で妊娠しやすい身体をつくるためには運動が大切といえます。

卵子の質を高める為にポイントになってくるのはミトコンドリアの量と質になります。

では筋肉を鍛える事で何が起こってくるのか。

筋肉の細胞「筋細胞」では、エネルギーがたくさん消費されます。

どんどんエネルギーが消費されると、筋細胞はエネルギーの足りない「飢餓状態」になっていきます。

すると、エネルギーがないという非常事態を受けて、核にある遺伝子が働きはじめ、ミトコンドリアのたんぱく質が合成されたり、ミトコンドリアDNAが複製されたりして、ミトコンドリアが増えていきます。

つまり、運動してエネルギーを使うと、ミトコンドリアが活性化するということです。

卵子の質を決めるのはミトコンドリアの量と質。

筋肉細胞(筋細胞)の中のミトコンドリアがふえれば、ミトコンドリア内でより多くのエネルギー(ATP)がつくられるんです。

たくさんのATPがあると、ATPを使って動く筋細胞は長期間、働き続ける事ができます。

卵子は体の細胞の中でも一番ミトコンドリアエネルギーを必要とし、成熟し続けなくてはいけない細胞です。

ミトコンドリアの体積は加齢と共に減って行く事は事実です。

しかも運動を定期的に行わないと、1ヶ月ほどで元の少ないミトコンドリアの体積にもどってしまうといわれています。

血液循環をする為の有酸素運動は時間も大切。

1時間以上の運動では活性酸素の発生量も増えますし、ホルモンバランスも乱れる事もありますので、逆に不妊症の状態になりやすくなります。

ミトコンリアを増やす運動で最適なのは、30分程のウォーキングやジョギング。

これはインターバル走をオススメしています。

そして筋トレも必須。

筋トレは量を増やせば増やすほどミトコンドリアが増え、効果的にミトコンドリアのパワーを高まります。

筋トレによってミトコンドリアを効率的に増やす為には強度と量の2つを高める必要があります。

筋トレの種目はどんなものでも構いません。

運動不足になっていた人は運動が苦手な人、筋トレなんかした事がない人、そもそも動くのが面倒な人が殆どではないでしょうか。

そんな人の為に強度負荷の簡単なかけ方をお伝えしますね。

1日4分のハイ・インテンシティ・インターバル・トレーニング。

20秒の強度負荷、10秒休憩を1セットで、4〜8セットやりましょう。

その場での腿上げ運動を例としてお伝えしますね。


1.その場で軽く3分ほどジョギングしてウォームアップ

2.その場で20秒ほど全力で腿上げ

3.10秒休憩

4.再び20秒ほど全力で腿上げ

5.10秒休憩

運動と休憩で1セット30秒ですから、これを8セットで4分間になります。

その場での全力腿上げ運動を例としましたが、腕立て伏せだったり、スクワット、腹筋、人によっては短距離ダッシュでもいいかもしれません。

これは自宅でできるので、雨の日でも外に行くのが面倒でもできますので、今日からやってみて下さいね。


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