便秘と美肌
女性の皆さんは経験者が多い便秘。
どうして便秘になると肌荒れやニキビ、吹き出物ができてしまうのか。まずは腸の働きから説明したいと思います。
消化管とは食道、胃、十二指腸、小腸、大腸の順になっています。胃で消化された食物は小腸で栄養のほとんどを吸収し、大腸で水と一部のビタミンを吸収しています。栄養素を吸収する腸が不調になってくると必要な栄養が全身に行き渡らず皮膚の健康が損なわれ肌が荒れてきます。
ですから極端な便秘になると体外に排泄しようとしていた毒物が腸内にとどまってしまい、本来の腸内環境を乱し善玉菌が減少、悪玉菌が繁殖します。悪玉菌の産 生したガスは血中に吸収され、また肝臓に負担をかけた結果、にきびや湿疹、吹き出物などの皮膚トラブルとして有害なものを体外に排泄しようとします。
さ らに小腸→大腸と繋がっていますが、下に行けば行くほど正常な腸内細菌の数は増えます。また、大腸の始まりから出口へと行く長い間に、水分は徐々に吸収さ れていきます。つまり、出口に近い部分の大腸にある便が長くとどまってしまうほど、さらに便からの水分吸収が多くなるので、硬く排出しにくい便いなってし まい便秘も助長されてしまうのです。
便秘とは何日も出ないという事だけではありません。一般的に何らかの原因(食物繊維の不足、消化の良い食物ばかり食べる、運動不足、ストレス、水分を摂らないなど)で腸の動きが悪く不安定になり、老廃物が遅滞している状態です。この結果、肥満やむくみにもつながります。
悪玉菌が繁殖すると元々いた善玉菌で生態系を成している腸内細菌叢を奪ってしまいます。そうなると皮膚が敏感になったり、免疫系への影響もあり、アレルギー体質のきっかけとなってしまうとも言われています。
免疫の70%は腸内にあると言われ、腸内環境が悪化する事で様々な影響が出てきてしまいます。肌荒れやニキビ、吹き出物はこの前兆と言えますね。
さ らに悪玉菌は停滞していると有害なガスを出し、血流にのりその血液は肝臓にいってしまいます。肝臓は解毒といって老廃物をろ過する役割も担っている為、取 り除けなくなった老廃物が停滞してくると肌から体外に排泄しようとしてニキビや肌荒れとなってきます。また肝臓に負担をかけるので肝臓に貯蔵されるべき栄 養素が足りなくなる可能性もあります。
悪玉菌が増える事は美肌を作るうえでマイナスです。しかしこの悪玉菌。実はいないといないで困るんです。悪玉!なんて名前があるから敬遠されますが、本来食べ物を腐敗させて体外に排泄する為になくてはならない菌なんです。
何事もバランスが大切。バランスのとれた食事をとり便秘を防いだり、毒物を食さないなどの工夫をして人より一歩進んだあなたのキレイを目指しましょう。